「クヒオ大佐の妻」を観劇する
@東京芸術劇場シアターウエスト
友だちと観に行った。
堺雅人が好きで「クヒオ大佐」の映画を見ていたことと
写真・ポスターがかっこいいということ、
キャスティングが良いこと(ハイバイの二人が好きなので)が今回の観劇の理由。
キャスト4人の芝居がとても良い。
演劇的な美しさを持つ宮沢りえの怪演。
音響のバランス、舞台のバランスが不均衡というか
何かが不均衡という舞台に見えた。席が端だったためか。
ストーリーからクライマックスの思想の部分、
畳み掛けに追いつくことができず、置いてかれてしまう。
終わったあとに友だちと中華を食べながら答え合わせ。
ニセアメリカ人、ニセ結婚詐欺師…
ニセだからこそ、その対象への向き合い方が本気という。
日本人男性は幽霊、女は犯され…。
パンフレットを買っていないので、
ネットの情報で申し訳ないが、パンフレットの中の吉田大八の文章で、
「『男』をアメリカ、『女』を日本と読み替える」とあるという。
トランプ政権と日本の関係?
ニセアメリカ主義、それに日本は犯されるだけと読み解けるのか。
客席を使った演出、ラストシーン、演劇だから言えることというための舞台なのか。
濡れ場(?)の演出は照明を少し落としてもいいからもっとどきどきしたかった。
クヒオ大佐の妻から想像していた、恋だの愛だのではなく、
クライマックスの思想に落ちて行くのは予想外だった。
置いていかれた嫉妬から少し辛口な感想になる。
ニセなんちゃらという、パラドックスも含んだ皮肉は自分に返って来てしまいそう。